忍者ブログ

カーディフ通信

2012年4月から2015年12月までのカーディフでの生活をまとめたブログです。知りたいことがあればコメントしておいてください。時間のある時に分かる範囲で答えます。

   
カテゴリー「生活一般」の記事一覧

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

再び引越し(2)

家は決まりましたが一つ問題がありました。今の家は一部家具付きで、冷蔵庫、ベッド、タンス、棚類が最初からついていましたが、次の家は何もついていません。家賃が上がるだけでも相当痛いのに家具まで買わないといけないとなると破産してしまいます。しかもあと1年いるかどうかも分からないのに新しい家具なんて買いたくありません。

そこで良いことを思いつきました。今の家のオーナーはこの家を売るのだから、きっと家具はもう要らないはず。であれば安く譲ってくれないだろうか?オーナーも捨てたり中古屋に売りにいくより僕らが買い取った方が手間もかからないし、その方が良いのでは?そこで、不動産屋に連絡してみました。すると「オーナーに聞いてみるから、いくらで買いたいか値段を言って下さい」という。元々の値段も分からないし中古品の相場も知らないので困りましたが、冷蔵庫150ポンド、ベッド100ポンド×2、タンスや棚類それぞれ10ポンドと見積もって、全部で400ポンドでどうかと聞いたら「OK」と返事が来ました。新品で買うよりかなり安く手に入り、財布もそれほど傷まないのでホッとしました。

さて、契約を結ぶにはある一定の条件を満たしていなければ行けません。条件はいろいろあって、家賃を払えるだけの収入があるか、犯罪歴がないか、身元を保証できる人がいるか、緊急時に連絡する人はいるかなどいろいろあります。こういうことを調査する専門の会社が別にあって、不動産屋はそういう専門の会社に依頼してテナント(家を借りる人)のことを調査します。イギリスに親戚などいないので、Next to Kin(近親者)や保証人には会社の人になってもらいました。その人たちの連絡先を書くとあとからこの会社からコンタクトがある場合があります。この審査には約2日ほどかかります。無事審査が通ると契約書が送られてくるので、それにサインしたら契約完了です。ちなみに配偶者が専業主婦でも連帯契約ということになり、片方に収入がなくても両方のサインを求められるのが一般的です。

契約書のサインが終わったら契約開始日に不動産屋に鍵を取りに行き、インベントリリスト(家の備品一覧)を渡され、リストの中身を確認してサインします。このときリストに不備があれば追記した上でサインしないと、退居する時に弁償させられたりするのでここは入念にやる必要があります。

鍵をもらって家を見に行くと、新しいオーブンがまだ設置されておらず、カーペットは張り替えられていましたが、古い方が庭に放置されていました。数日後オーブンは設置されていましたが今度は古いオーブンも庭に捨てられていたので、撤去するよう連絡したのですがいまだに放置されたままです。また、妻が念のため自分でもカーペットクリーナーを使ってカーペットの掃除をしたのですが、かなり汚れていて本当にクリーニングしたのか?という感じだったのと、動物のウンチのあとみたいなのがこびりついていて臭いと言うのであわせて不動産屋に問い合わせ中です。不動産屋は契約まではすごく親切で対応も早いのですが、契約してしまうとコロッと態度を変えて来るので本当に困ります。今回、動物のウンチあとを契約前に気付かなかったのが残念です。

あと僕は気付かなかったのですが、家の中が何か臭うと妻が言います。キッチンの床がネチネチしているのとレンジフードが油ギトギトなのでそのせいではないかと言っているのですが、今さら言われてもちょっと困ってしまいます。明日、駐在仲間の奥さんたちが掃除を手伝ってくれるそうなので、それでキレイになって匂いも取れることを祈ります。


(2015年10月7日追記)
家の契約条件や手続きは不動産会社によって違います。大手(DarlowsやMoginie James)はかなり厳しいですが、個人の不動産業者(Chambers)などは結構適当です。



PR

再び引越し(1)

今住んでいる家のオーナーが、家を売り出すので買い手が見つかったら2ヶ月以内に出て行ってくれと言ってきました(正確には管理を請け負っている不動産屋からの電話)。イギリスではこういうことはよくあることで、契約期間も6ヶ月や12ヶ月が多くその切れ目で家賃が上がったり契約終了になったりします。過去の赴任者にも2回引越した人がいました。

以前からもう少し広い家に引越ししたいねと妻と話はしていたのですが、来年には帰任になる可能性が高くなって来たので、もういいか、となっていたところでした。そこへ突然この連絡が来たので、おーっと!と慌てて家探しをはじめました。

前回の引越しのときは、家のトラブルに散々苦労していたので「設備の新しい家」がターゲットでした。望み通り築6年の新しい家に引越しでき、大したトラブルも無く安心して暮らして来たのですが、2年も住んでいるとこの狭さにだいぶ嫌気がさして来ました。家族3人暮らすのに別に不自由するわけではないのですが、友達を誘ってお茶をするのにも狭いくらいなので、いつもよその家に呼んでもらっている妻としては「お茶や食事に誘えるくらいの家に住みたい」というのが希望で、あとはキッチンの流しがすごく小さいので、食洗機がぜひ欲しいというのが追加注文でした。

そこでまず、おなじみのRightmoveで娘の学校を中心に半径1mileほどの範囲で検索してみました。いくつか見学に行った結果、比較的新しくて広くて学校に近いという条件だと4ベッドルーム(※)で1200ポンド/月あたりをターゲットにしないと難しそうだということが分かりました。会社が出してくれる家賃補助では全然足りないので大赤字ですが、最後に広い家に住んでも良いかということで改めでこの条件で検索し、次々と家を見て回りました。
(※ こちらの家は収納が少ないので、1部屋余分に確保しておかないと物を置くところが足りません)

まずは学校の近くを重点的に探したのですが、古い家が多くしかも4ベッドと言っても1部屋がすごく小さかったり、リビングが超狭かったりしてなかなか見つかりませんでした。それでどんどん範囲を広げて探していくと、ようやく1件良さそうなところが見つかりました。

・4ベッドルーム
・新しいバスルーム
・広いリビング
・広いダイニングキッチン
・食洗機付き
・広い前庭

駐車スペースが狭いのと本当は後庭が良かったのですが、妻が「ここでいいと思う」というので、この先さらに探し続けてももっと良いのが出てくる保証もないのでここに決めました。カーペットクリーニングをしてくれることとオーブンのゴムがボロボロになってたので修理してくれと言ったら、リビングのカーペットは張り替え、オーブンは新品に取り替えると言ってくれました。事務手数料の393ポンドを不動産屋に払い、契約手続きに進むことになりました。

つづく

(ちなみにこの2週間後に学校近くにさらにいい物件が出て妻は少々悔しがっていましたが、こればかりは仕方ないです。その時点でベストの判断をしたのだと考えることにしました。)



Council Tax

イギリスに来て1ヶ月ほどが経った頃、突然Coulcil Taxの請求書が送られて来ました。中を見ると1250ポンド(くらいだったと思う)という高額請求なのでちょっと戸惑ってしまいました。オフィスの現地人に聞くと、

「これは全員払わなければならない」

とのことでした。おかしい、と思いました。確か出国前に会社から受けた説明では、現地では税金は会社が払うので、日本の税金見合い分は給料から差し引かせてもらう、というものでした。払わなくていい日本の税金(住んでないから)を天引きされてこちら現地でも税金を払わされるというのは話が違う。

そこで、てくてく経理まで歩いて行って、こんなのが来たんですけど、と言うと

「あ、はいはい、やっときます」

とあっさり引き受けてくれました。やっぱり会社が払ってくれるのでした。あぶなかった、現地スタッフの言うことを真に受けていたらあやうく大金を寄付するところでした。

その次もまた別の(なんだったか忘れました)Taxの請求書が来ましたが、それも会社に渡して終わり。

よく分からない請求が来たら、まずは会社の経理に相談しましょう。

ゴミの出し方

家を見つけて入居したらまず困るのは「ごみはいつどうやって出すの!?」ということ。先日妻が新しく来た奥様用に作った「ごみ出しマニュアル」を貼っておきます。


****************************************
ゴミの出し方


カーディフ・カウンシルのホームページ  https://www.cardiff.gov.uk/ENG/Pages/default.aspx へ行く。


1. トップページの「English」をクリック
2. 『Home』ページの「Recycling and Waste」をクリック
3. 『Recycling and Waste』ページの「When are my bins or bags collected」をクリック
4. 『When are my bins or bags collected?』ページの下方のPostcode欄にお住まいのポストコードを入力
5. Goボタンをクリック

次の2回分のゴミを出す日が表示されます。
ゴミの組み合わせが隔週で変わります。組み合わせをチェックしておきましょう。
(ゴミの組み合わせ例)
・生ゴミ+リサイクルゴミ+一般(粗)ゴミ
・生ゴミ+リサイクルゴミ+草木ゴミ  

バンクホリデーなどの祝日の前後の週は、ゴミの出す日がずれることがあります。
冬場は草木ゴミを出す日が月1回になることがあります。
ゴミの日の前日の午後4時半以降からゴミが出せます。


ゴミの分別(種類)


・生ゴミ(薄い緑色の小さな袋)
(例)野菜くず、魚などの骨、卵の殻、紅茶のティーバッグ


・リサイクルゴミ(緑の透明の袋)
(例)紙類、缶、ビン、ペットボトル、肉・フルーツなどの固いプラスチックトレイ、
   スプレー缶(蓋をはずしておく)、アルミトレイ、ダンボール(袋に入るサイズ)
 ☆トレイ、缶などは洗浄してから入れること。


・一般(粗)ゴミ(黒いゴミ袋で黒いゴミ箱)
(例)パッケージのセロファン、柔らかいプラスチックトレイ、発泡スチロール、緩衝剤(プチプチなど)、ティッシュなど汚れた紙類、2種類以上の素材からできているもの(プラスチック+アルミなど)、アルミホイル、割れたガラス・食器類(新聞などで包む)、おむつ、ジュースなどのパック、電球


・草木ごみ(袋は特にありません、緑のゴミ箱に直接入れます)
(例)芝、雑草、剪定した庭木


• 生ゴミとリサイクルゴミのゴミ袋は、コミュニティーセンターや郵便局、図書館、ゴミ処理場などでもらえます。一般ゴミのゴミ袋はスーパー、コンビニなどで販売しています。
• お住まいの地区によりますが、大きな黒と緑のゴミ箱があります。
黒の大きなゴミ箱は一般ゴミ、緑の大きなゴミ箱は草木ゴミを入れて出します。
• 生ゴミは四角い茶色の蓋と取っ手付きのバケツに入れ、取っ手を立てて出します。
(半ロックされた状態になります。)
• リサイクルゴミはゴミ箱がありません。そのまま袋の状態で出します。
• 基本的に家の前の歩道に出しますが、場所にもよるので近所を参考にして下さい。
• 電池は図書館、レジャーセンター、スーパーなどで回収しています。
• 袋に入らないサイズのダンボールは回収されません。
• 回収されないサイズ(袋に入れられないもの)のゴミはゴミ処理場に各自で持参します。
• 家電製品、照明器具、家具、ソファーなどは市に回収をお願いします。(回収費用がかかります。)


**************************************** 

なお、ごみ処理場(Recycle centre)は下記のホームページから最寄りの場所を探してください。

https://www.cardiff.gov.uk/ENG/resident/Rubbish-and-recycling/Take-it-to-the-tip/Find-my-nearest-tip/Pages/Find-my-nearest-tip.aspx

病院について

イギリスの医療システムは日本とかなり違っています。

GP(General Practice)への登録が必要

日本語では総合診療医と言いますが、ホームドクターみたいなものです。日本のように内科、耳鼻咽喉科、整形外科、婦人科などと独立したクリニックがあって自分で選んで行くのではなく、必ず登録しているGPに見てもらわないといけません。なのでイギリスに来たらまずは最寄のGPに登録しましょう。知り合いに聞いたりして評判のいいGPに登録するというのでもOKです。とにかくGPに登録しないと医療を受けられないのがこの国の決まりです。そして病気になったらまずはGPに行きましょう。GPが必要と判断したら専門医へ送られます。もちろんプライベートの病院はあるのですが高額です。プライベート医療保険に加入していたとしても、GPからの紹介状なく勝手に行ったら保険が下りなかったりするので注意です。

GPは完全予約制

日本の病院のように飛び込みで行っても見てもらえる保証はありません。もちろん急患(重い症状)の場合は対応してくれる(はず)と思いますが、風邪とか下痢とか嘔吐とか発熱くらいでは相手にしてもらえないと考えた方が良いでしょう。また予約も4日後とか1週間後とか当たり前です。なので症状がひどい場合は「Emergencyだ」と言って早めの予約を取るか、本当にひどい場合は病院に押しかけて診てもらえるまで居座るくらいしないと診てくれません。

診察の結果何もしてくれないことも

日本のように病院で診てもらったら必ず薬を処方してくれるという事はありません。普通の風邪の場合は「市販の風邪薬を飲んで寝ておくように」と言われて何もくれなかったりします。肌のトラブルなども特に何もしてくれません。僕の場合は扁桃腺がよく腫れるので、日本では都度抗生物質を処方してもらっていました。そのことを医者に伝え、一度腫れだすととことん腫れてそこからセキ、タン、鼻水とどんどんひどくなるんです、だから日本ではいつも抗生物質と各症状を抑える薬をもらっていたんです、どうか処方してください、と頼み込んで「じゃあ、寝てれば治ると思うけど」とようやく1週間ぶんだけ抗生物質を出してくれるという感じです。鼻水を止める薬とか、のどの炎症を抑える薬とか、タンを通す薬とかはくれません。そういうのは薬局に処方箋をもって薬をもらいに行った時に薬剤師と相談しながら自分で消炎剤を買ったり、鎮痛剤を買ったり、鼻水の薬を買ったり、咳を沈めてタンを通す薬を買ったりします。というわけであまり何もしてくれないので何をしてほしいかはっきり言いましょう。

GPでは医療費は無料

GPでの医療費とGPで処方してもらった薬は無料です。だから薬を出したがらないのかわかりませんが、出してほしい薬があれば明確に頼みましょう。僕は尿酸値と血中コレステロールが高いので、尿酸値とコレステロール値を下げる薬を日本でもらっていました。国によって認可されている薬が違うので同じものが手に入るか分かりませんが、日本でもらっている薬の一般名(世界的に通じる名前)や代替薬の名前を医者に聞いておいてそれを伝えるようにしましょう。

歯医者は別登録

GPでは歯は診ないので、歯医者は別途登録しないといけません。突然虫歯が痛んでも登録してなかったら診てもらえないのでちゃんと登録しておきましょう。

急患について

GPが空いている時間はGPに行く必要がありますが、時間外は救急病院に行く必要があります。事前に最寄りの救急病院を調べておきましょう。

カーディフの場合はHeathにあるUniversity Hospitalの救急に行くことになります。

ホームページ
地図

行き方は、A470とA48が交わるラウンドアバウトから東へ向かいA48に入る手前に病院の方へ入る道があるのでそこを入ってA48と平行に進むと左側に救急があります。救急の玄関を入ると左側に受付があるので、そこで症状を説明すると後で呼び出されます。席を外すと待ち時間が長引くのでそこでじっと待たないといけません。1時間たっても呼ばれなかったら忘れられてる可能性があるので受付に確認してください。僕の場合はどういうわけか3時間が過ぎても呼ばれないので確認すると、もう3回も診察を受けている履歴になってました。「すみません、すぐ処理します」と謝ってくれたものの、それから2時間待ちでした。本当に急を要する場合はすぐに見てくれと訴えてください。この国は要望しないと満足していると解釈する人たちなので気を付けてましょう。


(2015年10月7日追記)
GPの予約の仕方はGPによって違います。いつ電話してもOK、受付に直接行ってもOKなところもありますが、僕の今のGPは電話予約のみで予約受付時間も決まっています。GPに確認しましょう。なおGPにもキャッチメントエリアという指定地域があるので、その中で選ぶようにしましょう。キャッチメントエリア内かどうかは受付に行けば教えてくれます。



カーディフでの家選び

カーディフでの家選びについて、僕の経験を交えて説明します。

僕がいつもお勧めするのは、2大不動産物件検索サイトにアラートメールを登録する方法です。
2大不動産物件検索サイトとは、RightmoveZooplaです。ほぼ同じ物件が出ているのですが、たまに片方にしか現れない物件があるので念のため両方登録した方がいいです。面倒であればRightmoveをお勧めします。

アラートメールの設定方法は、Rightmoveの場合はまずFind property in の右のボックスに検索したい地域(例えばLlanishen, Cardiff)を入力してStart Searchボタンを押します。すると詳細設定が出てくるので、検索エリア半径、物件のタイプ、ベッドルーム数、予算などを入力して再度Find propertyボタンを押します。すると検索結果が出るとともに左側メニューに「Create an alart for xxx」というボタンが出るのでそれを押し、アラート周期を設定します。こうしておくと設定した周期で新しい物件を知らせてくれます。Zooplaも同様の方法で登録できます。

次に、家のタイプについて説明します。イギリスの戸建てにはDetached house, Semi-detached house, Terraced house, Town house, Bungalow houseなどがあります。


Detached houseは完全一戸建てのことです。



隣の家と壁を共有していない、完全な一軒家です。知っている範囲ではLisvane, Thornhill, Pentwyn, Pontprennauに多く出ていて特にPentwyn, Pontprennauには新しい物件が多くあります。

Semi-detached houseは二軒で一軒になっている家です。



片方の壁をお隣さんと共有しているので騒音の問題があります。経験としてはこのタイプが一番多く築年数も古いものが多いと思います。

Terraced houseは日本の長屋のように二軒以上がつながっている家です。



このタイプはSemi-detachedの次に多く、築年数も古いものが多いと思います。

Town houseは分類上はTerraced houseなのですが、3階建てで築年数が新しいものをこう呼びます。



僕の住んでいる家もこのタイプで昔ながらの石造りの家と比べて安っぽい感じがしますが、実は断熱性と気密性にすぐれていて冬場とても暖かいです。新しいため家のトラブルも起きにくいと思います。

Bungalow houseはたぶん分類上はDetachedですが、1階建てあるいは屋根裏部屋がついているものです。



築50年くらいのものが多いように思います。

ちなみに、英国人はVictorianやGeorgian建築の古い家に住むのが憧れで、お金のある人はそういう家を徹底的に改装して住むのだそうです。でもものすごくお金がかかるので一部のお金持ちだけですね、そういうことができるのは。

Georgian建築


Victorian建築


Victorian建築はカーディフでも多く見られます。


最後に家のチェックポイントを書いておきます。

契約期間
賃貸に出している物件でも、中には売りに出したいと思っていてその間のつなぎと思っている大家がいます。なので、長く住みたい場合はLong term contractかどうかを確認しておく必要があります。過去に2回も引越すはめになった人がいます。

Furnished(家具付き)かUnfurnished(家具無し)か
出来れば家具付きの方が出費を抑えられて助かります。また帰任時に処分したり日本に送ったりする心配がありません。物件によっては部分的にFurnishedだったり、要らないものは引き取ってくれたり、欲しい家具を言ったらそれに対応してくれるところもあるので確認してみましょう。

ボイラー
イギリスはセントラルヒーティングといってボイラーで沸かしたお湯をタンクに貯めるとともに各部屋に設置されたラジエーターにお湯を循環させることによって家の中を暖かく保っています。とても優れたいいシステムなのですが、このボイラーがしょっちゅうトラブルを起こすので出来れば新しいボイラーが入っている家の方が安心です。

カーペット、壁、壁紙など
古い家だとカーペットや壁が汚れていたり、すり切れていたりします。要望すれば入れ替えてくれたり壁を塗り替えてくれたりする場合があるので確認してみましょう。

専用駐車スペース
駐車スペースが無い物件もあります。通勤用と奥様用の2台を所有する場合は2台駐車できる方が好ましいです。イギリスは基本路駐OK(NGの場所もあるので注意)なのですが、専用スペースが欲しいところです。

収納
家によっては収納が少なく不便なことがあります。大きな立て付け家具が付いていたりすると便利ですし、1部屋余分にあればそこを物置に出来ますね。

学校からの距離
イギリスの小学校は保護者が子どもを送り迎えすることを義務づけていますが、学校の周りに駐車スペースが少ないためかなり遠いところに停めて歩かないと行けなくなる場合があります。学校から歩いて通えるところに住むのがベストです。

スーパー、コンビニ、駅、バス停
車があれば必須ではありませんが、近くにあるにこしたことはありません。

バスルームの防水処理
イギリス人はバスタブはお湯につかるだけのもの、体を洗うのはシャワールームというような使い方を想定している人が多く、バスルームの防水処理が十分出ない場合があります。シャワーカーテンすら付いていない場合がありますので、入居前に防水処理を施してもらうよう注文した方がいいです。僕の場合は日本人の入浴習慣を説明して、バスルームの壁を防水効果のあるペンキで塗ってもらいました。

備え付きの機器
冷蔵庫、洗濯機は通常付いているのですが、乾燥機や食器洗い機があると便利です。イギリスは雨が多く外で洗濯を干せない日がほとんどですし、キッチンの洗い場は異常に狭いので食器の手洗いはとても大変です。付いていない場合は付けてくれるか聞いてみるのもいいと思います。

ハウスクリーニング
入居前にハウスクリーニングをやってくれるか確認しましょう。イギリスは土足文化なのでカーペットクリーニングはしてもらった方がいいでしょう。あとバスルームやシャワールームのクリーニングもお願いしましょう。あと、オーブンがドロドロに汚れていたりするので、それも専門の業者に頼めばキレイにしてくれるという話を聞きました。僕の場合は頼んでいなかったのでヨメさんが必死になって掃除してました。ポイントはやってほしい箇所を具体的に依頼することです。「クリーニング」だけだと掃除機しかかけなかったりします。

ちなみに、引越しはクリーニングや修理など要望したことがちゃんと出来ていることを確認する余裕を持った日程にしましょう。実は僕らが引越しした時、終わっているはずのクリーニングが終わってなくて、荷物を運び込んだ後にクリーニングに来たので荷物をどけるのに苦労しました。約束は守られないことを前提に行動しましょう。




家の問題 その4

たぶんこれが最後になると思いますが、管理会社(不動産屋)の問題について。

家を探すときはだいたい不動産屋を介すのですが、契約後はManagedかUnmanagedかによって対応方法が違ってきます。Managedは管理会社(通常不動産屋)がテナント(借り手)とのコミュニケーションを行うので大家とテナントが顔をあわすことすらありません。Unmanagedはすべてのコミュニケーションを大家とテナントが直接行います。

Managedの方が大家とのトラブルが回避できて良さそうに思いますが、これまでの記事でも書いた通り、管理会社も大変いい加減です。1軒目はローカルの小さな不動産屋だったので仕方がないかと思っていたのですが、2軒目の大手不動産屋でも大差ない(いや、むしろより悪い)のでManagedだからといってテナントにとってメリットがあるわけではなさそうです。むしろ大家にメリットがあるように管理会社が動いています。マネージメント料をもらっているので当然ですよね。

具体的にどういい加減かというと、

・洗濯乾燥機が壊れているのを直すのに4週間かかる
・屋根の修理に使ったハシゴが置きっぱなしになっていて、不用心だから持って帰ってくれと言っても取りに来るまで1週間かかる
・故障や不具合の修理に何週間〜何ヶ月もかかる
・結局直さなかったりする
・約束していた庭の手入れは1年以上経ってもまだ来ない

などなど、とにかくやる事が遅いし、やる事もちゃんとしない。ですので、契約前に出来る限り問題点を解決してしまうことが重要です。契約してしまうと対応してくれる保証がないのです。

賃貸物件が少なく、いい物件はすぐに無くなってしまう状況の中であまり高望みをするのも良くないのですが、こういう状況を頭に入れた上でなるべく課題を先送りしないようにすることが入居後のストレス軽減のためには大切です。


家の問題 その3

今回はガスや換気の問題について。

僕の場合は渡航前から家を決めていたので赴任後は家の中を簡単に見て回ってすぐに契約したのですが、その時こんなタグが暖炉のところに置いてありました。





不動産屋のおねえちゃんに聞いたら「あー、このストーブは使えないの」。暖炉は実はニセモノで、暖炉型のストーブということで、そのガスストーブは壊れていて使えないということでした。

ちょっと気になったので前に住んでいた日本人にメールで問い合わせると、2年ほど前に規制が厳しくなってガスの検査に通らなくなった、それまでは使えてたので大丈夫、とのことでした。

いや、大丈夫じゃないでしょ。

別のところで何か問題があって、例えば換気不足で死人が出たとか、それで規制が厳しくなったとかそういう背景があるはずで、不合格だけど大丈夫なんて言っててもし死んじゃったりしても誰も責任取ってくれない。イギリスは夏でも家の中は肌寒かったりするのでストーブは必需品。これは絶対直してもらおう、ということで不動産屋に直してくれるよう頼みました。

ボイラーが異音をたてる件も含めて直してもらいました(実際に修理に来るまで何週間も待たされた上に完全には直りませんでしたが)。これで安心してストーブが使えます。

そして数ヶ月が経ち、恒例のガスの検査がやってきました。British Gasの検査員が来て、暖炉型ストーブやボイラー、キッチンのガスコンロなどを点検していきました。

検査結果:Fail(換気不足)

ちょっと、どういうこと!?

検査員の説明によれば、暖炉型ストーブとボイラーの換気を行うパイプの直径が小さくて基準を満たしていないということでした。

すぐに不動産屋へ連絡。不動産屋は「この前修理したから大丈夫です」。いやいやいやいや、British Gasの検査員がFailだって言ってるんだから大丈夫じゃないです。何とかして下さい。

不動産屋「たぶんちゃんと見もせずにFailって言ってるのよ、よくあることだわ」

いいえ、ちゃーんと分解してスモークを炊いたり、それが煙突から出てきてるかとか、しっかり見てました!大家さんと話をして解決して下さい!と言ったら、大家と話してからまた連絡すると、ちょっと待て、ということだったので待っていました。数日後、不動産屋から連絡がありました。

不動産屋「大家がBritish Gasと話をするので2週間待って下さい」

なんで2週間もかかるんですか、その間に死んだらどうするんですか。と言っても仕方がないので、ホームセンターから一酸化炭素センサーを買ってきて設置、怯えながら日々を過ごしていました。

結局、娘の学校が遠いということもあり、これ以上不便な家で過ごしたくないということもあり、引越しすることにしました。引越しした先の家は築5年の新しい家なのでトラブルはあまりありません(多少ありますが)。家が古いと昔の基準で設計されているので現在の基準を満たさないということもあるので、家選びには十分な注意が必要ですね。







家の問題 その2

家の問題 その1に続き、今回は窓やドアについて。

カーディフに来て最初に住んだ家で困った事の一つは、各部屋のドアノブが異常に硬かったことです。レバータイプのドアノブが取り付けられていたのですが、これがかなり硬くて大人でもちょっと力がいるほど。当時5歳の娘には開けるのはとても無理です。最初は我慢していたのですが毎日の事だとだんだん気になり出して、結局は管理会社に言って調整してもらいました。(自分では絶対にやらない。万が一壊したら自分でやったから壊れたんだとか言われかねないので。)

次に住んだ家(今の家)は玄関のドアの立て付けが悪く、普通にドアノブをいっぱいに回して押しても開きません。力一杯押さないと開かないのでこれまた娘には無理です。家の中のドアは硬くはないのですが、ドアノブを回すと手を離しても元に戻りません。またドアを閉めても勝手に開いてきます。築5年の家です。大した問題ではないので放置してますが、日本クオリティで育ってきた自分としてはなんかスッキリしないものがあります。

おそらく最近の家や賃貸に出している家はこういうところにお金をかけていないんだと思います。質の良いものも探せばあるにはあるのでしょうけど、費用を抑えたい人はこういう品質の悪いものを使わざるを得ないんでしょうね。それにしても日本の当り前品質の高さには改めて感心します。


 ↑
手を離しても元に戻らないドアノブ@築5年。


最初の家(築100年くらいと言われていた)でもう一つ困ったのはすきま風です。特に風呂場の窓がすきま風がひどく、風呂に入りながら風邪を引きそうになりました。また開け閉めもメチャクチャ硬くて難儀しました。ドアノブの問題で管理会社に来てもらった時にこの事も言ったのですが、この家はListed Propertyだからこれはどうにもならないと言われました。

Listed Property=Listed Buildingというのは国が保存指定されている建物の事です。歴史的な価値の度合いによっていくつかのグレードに分かれています。Listed Buildingに指定されている家は持ち主の意思で勝手に触る事が出来ないため、すきま風が気になるからと言ってアルミサッシに替える事は国が許さないのです。

って、本当にこの家Listedなのか!?


 ↑
木枠の窓。左側が問題のバスルーム。すきま風は入るし、開け閉めが困難。


確かにイギリスでは家に関する規制が厳しいと聞きます。グレードの高いListed Buildingだと故障した個所を修理するにも、オリジナルと同じ素材を使って元通りに直さないといけないのでお金がかかってしょうがないそうです。なので新しい家に好んで住む人も多いのですが、本音は「お金さえあれば古い家をきちんと修理して住みたい」だそうです。


バスルームに関してもう一つ付け加えると、この家はバスルームの電気を付けると換気扇が連動して動き出します。これだと入浴中寒いので洗面台の明かりだけ点けて風呂に入っていました。なんてアホな事をするんだと思いましたが、バスルームがカビったりしないようにこれが普通だと言われました。なるほど、って納得なんてしませんが。


家の問題 その1

赴任先の住居についての記事で家選びについて書きましたが、家の不具合は実際に住んでみないとなかなか分かりません。イギリスは日本と違って築50年、100年とかいう家がざらにあるので老朽化による問題が多々あります。最も良く耳にするのは水回りのトラブルで、こちらに来た当初は「水回りのトラブルは避けられないと思え」とよく言われました。排水管が詰まったり、水漏れしたり、お湯が出なかったり、直ればいいのですが「これは直せません」と匙を投げられたりする事もあると聞きます。古い家特有の問題かというとそうでもなく、築数年の新しい家でもよく起こるそうなので技術の問題かもしれません。そのくせ大抵の場合バスルームが2階にあるので余計にトラブルを起こしやすいのです。

わが家の場合、水回りでは一度バスルームから水が漏れて1回の天井から水がたれるという事がありましたが、バスタブと壁の隙間を埋めたらそれ以降起こらなくなりました。それ以外に水回りでトラブった事はありませんが、他の問題について参考までに書いておきます。

・ボイラーの問題

イギリスにはとても優れた「セントラルヒーティング」というシステムがあります。ボイラーで温めたお湯を家中循環させ壁に取り付けられたラジエーターで部屋を暖めるのですが、これがうまく機能するととても暖かいです。冬でも半袖でいられるくらいです。


 ↑
壁に取り付けられたラジエーター。この中をお湯が循環して部屋を暖める。



なんで日本にないのか!と思うほどの優れものですが、問題もあります。

問題①
音が結構うるさい。起きている時はいいのですが、お湯を蓄えるタンクがベッドルームにあったりするので朝タイマーで動き始めたりすると目が覚めます。日本のようにボイラーもタンクも屋外に設置できないものだろうか?ちなみに今住んでる家は新しいので割と静かですが、それでも音はします。

問題②
パイプに空気が入るとエラいことになる。パイプに空気が入ってしまうと湯沸し時にガンガンと大きな打撃音のような音がするようになります。僕の家でもそういう状態になって、管理会社に連絡したのですがすぐに来てくれず、しばらくうるさいのを我慢して使ってたら(だってイギリス寒いし・・・)隣人から「一体何の音だ!?」と苦情が来ました。やっと直してくれたと思って使ったらまだ音がするので問い合わせたら「完全に治すのは無理です」と言われてしまいました。設定温度を低くすると音があまりならなくなるのですが、部屋が寒くて仕方がありませんでした。

問題③
瞬間湯沸かしと言いながら同時に使うと熱いお湯が出ない。今の家はバスルームとは別にシャワールームがあるのですが、バスタブにお湯をためた後に誰かがシャワーをして、それと同時に別のシャワールームでシャワーをすると水が出たりします。入居する前に瞬間湯沸かしであることを確認していたのですが、日本の水準で考えるとぜんぜん瞬間湯沸かしじゃありません。

あと、こちらのバスルームにはシャワーが付いていない事があります。バスタブは浸かるもの、体を洗うのはシャワールームなのです。最近の家はシャワーが付いているものが多いようですが、古い家の場合シャワーは後付けなので電気式の瞬間湯沸かしが取り付けられていたりします。これが水圧が低くて日本人には何とも物足りません。温度も微調整も出来ず、なかなか快適なバスタイムを過ごす事は難しいです。


 ↑
電気式の瞬間湯沸かし。


ボイラーのトラブルは色んな人からよく耳にします。朝起きたら壊れてて冷水シャワーを浴びて来たとか、壊れたから直してと大家さんに言ってるのになかなか直してくれず凍えそうとか、あまりに何度も故障するので頭に来て引越したとか、日本人に限らず英国人にとっても悩みの種のようです。

家のトラブルに付いて書き始めたら意外に長くなったので何回かに分けて書きます。次回へ続く。


カレンダー

04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31

フリーエリア

最新コメント

最新トラックバック

プロフィール

HN:
ヒロ
性別:
非公開
自己紹介:
自然、羊、古城、海、短い夏、長い冬、降り続く雨、ケルト、カムリ、赤い竜、カンブリア、スノードン、アーサー王、ラグビー、パブ、中華、カレー、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ、アンソニー・ホプキンス、陽気な人々、仕事はのんびり... イギリスの中の異国と呼ばれるウェールズと首都カーディフの魅力をしみじみ味わっています。

バーコード

ブログ内検索

P R

カウンター

忍者アナライズ

フリーエリア

Copyright ©  -- カーディフ通信 --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Photo by Geralt / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]