赴任先の住居についての記事で家選びについて書きましたが、家の不具合は実際に住んでみないとなかなか分かりません。イギリスは日本と違って築50年、100年とかいう家がざらにあるので老朽化による問題が多々あります。最も良く耳にするのは水回りのトラブルで、こちらに来た当初は「水回りのトラブルは避けられないと思え」とよく言われました。排水管が詰まったり、水漏れしたり、お湯が出なかったり、直ればいいのですが「これは直せません」と匙を投げられたりする事もあると聞きます。古い家特有の問題かというとそうでもなく、築数年の新しい家でもよく起こるそうなので技術の問題かもしれません。そのくせ大抵の場合バスルームが2階にあるので余計にトラブルを起こしやすいのです。
わが家の場合、水回りでは一度バスルームから水が漏れて1回の天井から水がたれるという事がありましたが、バスタブと壁の隙間を埋めたらそれ以降起こらなくなりました。それ以外に水回りでトラブった事はありませんが、他の問題について参考までに書いておきます。
・ボイラーの問題
イギリスにはとても優れた「セントラルヒーティング」というシステムがあります。ボイラーで温めたお湯を家中循環させ壁に取り付けられたラジエーターで部屋を暖めるのですが、これがうまく機能するととても暖かいです。冬でも半袖でいられるくらいです。
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壁に取り付けられたラジエーター。この中をお湯が循環して部屋を暖める。
なんで日本にないのか!と思うほどの優れものですが、問題もあります。
問題①
音が結構うるさい。起きている時はいいのですが、お湯を蓄えるタンクがベッドルームにあったりするので朝タイマーで動き始めたりすると目が覚めます。日本のようにボイラーもタンクも屋外に設置できないものだろうか?ちなみに今住んでる家は新しいので割と静かですが、それでも音はします。
問題②
パイプに空気が入るとエラいことになる。パイプに空気が入ってしまうと湯沸し時にガンガンと大きな打撃音のような音がするようになります。僕の家でもそういう状態になって、管理会社に連絡したのですがすぐに来てくれず、しばらくうるさいのを我慢して使ってたら(だってイギリス寒いし・・・)隣人から「一体何の音だ!?」と苦情が来ました。やっと直してくれたと思って使ったらまだ音がするので問い合わせたら「完全に治すのは無理です」と言われてしまいました。設定温度を低くすると音があまりならなくなるのですが、部屋が寒くて仕方がありませんでした。
問題③
瞬間湯沸かしと言いながら同時に使うと熱いお湯が出ない。今の家はバスルームとは別にシャワールームがあるのですが、バスタブにお湯をためた後に誰かがシャワーをして、それと同時に別のシャワールームでシャワーをすると水が出たりします。入居する前に瞬間湯沸かしであることを確認していたのですが、日本の水準で考えるとぜんぜん瞬間湯沸かしじゃありません。
あと、こちらのバスルームにはシャワーが付いていない事があります。バスタブは浸かるもの、体を洗うのはシャワールームなのです。最近の家はシャワーが付いているものが多いようですが、古い家の場合シャワーは後付けなので電気式の瞬間湯沸かしが取り付けられていたりします。これが水圧が低くて日本人には何とも物足りません。温度も微調整も出来ず、なかなか快適なバスタイムを過ごす事は難しいです。
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電気式の瞬間湯沸かし。
ボイラーのトラブルは色んな人からよく耳にします。朝起きたら壊れてて冷水シャワーを浴びて来たとか、壊れたから直してと大家さんに言ってるのになかなか直してくれず凍えそうとか、あまりに何度も故障するので頭に来て引越したとか、日本人に限らず英国人にとっても悩みの種のようです。
家のトラブルに付いて書き始めたら意外に長くなったので何回かに分けて書きます。次回へ続く。
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