イギリスの病院事情 については前に書きましたが、病気になってもGPが何もしてくれなくて困ることがあります。
・予約が一杯で1週間先まで見てもらえない
・子供の熱が何日も続いているのに「カルポル飲んで安静に」だけ
・腹痛が続いているのに「様子を見ろ」だけ
というような話を日本人仲間の間でよく聞きます。
イギリスでは健康に何か問題がある時はまず薬局へ行き、それで解決しない場合にGPへ行くのが一般的です。GPに行っても「市販薬飲んでおいて」で終わってしまうことが多いから当然こうなります。日本の病院では何かしらの薬をくれることが多いので「なんていい加減な!」と思ってしまうのですが、必要以上に投薬しないという事自体は悪いことではないと思いますし、出来る限り自然治癒力に任せるというのはある意味重要なことなのかもしれません(医療費の問題の方が実は主な理由なのかもしれませんが)。
しかしGPの言うとおりにしていて正解かというとそうでもなく、結構危なかった事例がたくさんあります。過去の例は後で書きますが、最終的には本人あるいは親が判断して適切に対処することが大切です。
では「このままではまずい」と思った時どうするか。そういう時は
ロンドン医療センター へ行ってみるというオプションがあります。24時間365日体制で時間外診療を受け付けていますので、休日や夜間でも対応してくれます(2015年10月現在)。僕も何度か利用しています。1度目は家族とロンドン滞在中に扁桃腺がひどく腫れて薬を処方してもらいました。別の時は腹痛が続いていたのにGPは何もしてくれないので、念のため検査をしてもらいました。結果は異常なかったのですが、異常がないということが分かる事が精神衛生上大事です。
他の人からも次のような話を聞きました。
・長い間こどもの高熱が下がらず、GPが何もしてくれないのでロンドン医療センターに行ったら解熱剤を処方してくれて、それを飲んだらカーディフに戻ってくるまでに熱が下がってそれから順調に回復。
・子供が長い間変な咳をずっとしているのにGPは「寝て様子を見ろ」としか言ってくれないのでロンドン医療センターに行ったら「肺炎になりかけてる、来てくれて良かった」と言われた。
現地の人からも「体調不良を訴え病院に行ったが検査までかなり待たされ、検査結果が来たころにはガンで亡くなってた」というようなウソのような話も聞きました。それで日本人の間では「UKでは病気になったら自然に治るか死ぬかだ」などとちょっと大げさにささやかれています。
ロンドン医療センターはプライベートの病院なので医療費がかかります(GP/NHSの病院は無料)。自分でプライベートの保険に入っていればそれでカバーされるか確認してください。また日本の健康保険に入っていれば海外での医療費も日本と同じ基準で保険料が支払われるものもありますので確認してください。勤め先の会社が実費を負担してくれるところもあります。
イギリスのプライベート保険に入っている場合は決まった手順を踏まないといけない場合があります(おそらくどこも同じ?)。
① まずはGPへ行く
② プライベートの保険があるので紹介状を書いて欲しいとGPに依頼する
③ 保険会社に電話して理由とともにプライベートの医療機関を受信する旨を説明する
④ 保険会社にAuthorisation numberを発行してもらう
⑤ プライベートの医療機関を予約
⑥ プライベートの資料期間に④のAuthorisation numberを通知
⑦ 受診
また胃カメラ検査などはカバーされていない場合がありますので、それも確認しましょう。
まずは健康第一、病気にならないように、もし病気になったら私立病院含めてベストの方法を考えましょう。自分の体は自分で守る!
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